夏と秋が同居しているような、10月が去り・・・ふと気付けば11月になっていた。
ベランダには遅く種まきをしたヘヴンリーブルーの朝顔が毎朝一つ二つ、未だに私を楽しませてくれている。
そして一方ではシュウメイ菊やメドウセージが冷たくなった空気の中でしっかりと“秋ですよ!”と声掛けしている。電車の中もマチマチ、半そで・長袖・厚手の上着ところで、どうして世の乙女達は判で押したように同じ長さのブーツをお履きかい??(私は張り合って何とか、違う長さを探そうと・ヤッキニなっているのだが・笑)
湘南の昼間はまだまだ半そで、もしくはチョッと動けばタンクトップでも十分な温かさが続いているが、でも日が落ちてくると流石すーっと羽織りモノが欲しくなる。
1年のうちで一番素敵な気候だと・・思う一瞬。
十三夜の月を見た。11月は秋雨前線のかかる十五夜よりも見るチャンスが多いそうだ。その月を見ながら・・・連日の子供達に関わる様々な事件を考えていた。出るのはため息ばかり。そして・・起こるべき時が来た・・・とも。
私が今、小学生だったら・・しっかりいじめられっ子だろう。果たして自殺をしただろうか・・・?そんなことも考えた。
映画やTVの仕事でしょっちゅう早退、遅刻をしていたから・・50年前だって結構虐めはあった。
校門の辺りで男の子達に『ずるいよな〜お前』とからかわれたり、なんとなくドッチボールのメンバーから外されたり、いきなり昨日まで仲良しだった友達が冷たくなったり。子供は“なんとなく”がとても上手なのだ。
しかし、担任の先生によって私は十分保護されていた。先生が何故私が遅刻や早退をするのか、説明をしてくれたからだ。そしてクラスの皆がきちんと子供心にも先生の話を理解してくれていた。(後のクラス会でいじめっ子だった叔父さんに聞いたら、どうもワタシに興味があった??とか・笑)
私の小学生時代は正に団塊の世代の最後。生徒数も多かったし、貧しい子供達も沢山居た。生まれつき病気を持っていた子もいたし、少し足手まといになるテンポの遅い子も居た。複雑な家庭環境の子だって居た。けれど其処には、決して踏み込んではいけない約束事があった。理由は分からなくても言ってはいけないことや、手を出してはいけないことの配慮がきちんとなされていた様な気がする。それは世の大人たちが子供のお手本になっていたから。
今、一体子供達はどの背中を見て歩けばいいのか・・・親は産むことは出来ても子育てが出来ない未成熟、教師は一体何を学んできたの?と言いたい現実・・誠意ある、お医者さんに巡り逢えるのは宝くじに当たるようなもの??百貨店に行けば、行ったで、まともに応対のできる店員に巡り合えたら、ラッキー!と感激。何だか、本当に日本はどうなっちまったの!?言いたくないけれど、言ってしまう。何でも有り=自由は違う。自由ほどモラルを問われているのに。
TVの世界も然り。先日ニュースショウで、ゲストの方がこんな意見を述べていた。『お笑いの方々に一言、言いたい。バラエティー番組で面白おかしく弟子達や同僚を馬鹿にしたり、コケにしたりするのはやめて欲しい。馬鹿にしている行為より、脇でしらーっとした笑顔で見ているタレントの様子を子供達は見ているのです。そして、その真似をするのです』私も同感だし不愉快だとは思っていたが、正直この意見にどきりとした。子供の目とは心理とは、決して大人の考えているような単純なものではないのだ。『自分が、されたらどう思う?』大人たちはこの事を常に子供達にメッセージとして伝えて欲しい!
それは相手を思う配慮・心使い・そして・・・究極は『イマジネーション』ということではないだろうか。
10月から始まった学生達との授業・・ソンナコトを多く伝えて行きたい。未来の母となる子供達へ。

さて我が家の老犬“ムッシュ”はいよいよオムツをしなくてはならない年齢に達してきた。最後までお世話をさえてもらおう・・と思う私にとって、「老い」
という現実を今彼から学んでいるような気がする。眼力もあり、食欲もあり、と獣医先生からそれなりの合格点は頂いたが・・足腰は弱くなり、やはり老いて行く現実は残酷だ。
良い人生だった!と思って貰わなくては・・保護したワタシは不合格。沢山の方々のお世話になりながら頑張ろうね!二人三脚で。

2006年11月4日 Terumi Niki

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