新幹線が東京駅のホームに滑り込んだ瞬間『まるで、ロボットの街だ!』思わずそんな独り言を胸のうちで呟いていた。何処から湧いてきたの?と思う程の人・人・人・・・に少々戸惑った。
5月14日から9日間私は岩手県の花巻市・盛岡市そして北上市など、連日リーディングツアーで飛び回っていた。
真っ白なりんごの花と一生分の緑・・・そしてゆったりと流れる北上川をこんなにも美しいと感じた事は無かった。そんな初めての岩手県の旅であった。5月15日に行われた“高村光太郎記念祭”を皮切りに。
北上の展勝地や宮沢賢治にまつわる土澤や湯田温泉にも足を延ばして、皆様にリーディングを楽しんで頂いた。
花巻出身の故・池田次男氏の遺作展に先駆けての、ある意味でのジョイントツアーである。
目に見えぬその先をイマジネーションする事・・池田氏の絵は岩手の自然をそのまま凛と描く潔さと優しさに溢れている。朽ちていく現実と生きる事・・・私の追いかけている言葉の世界に重なるようで・・・池田氏の絵画を感じながら、ある意味でのコラボレーションを楽しんだ。連日の強行スケジュールではあったが、宿泊先のオーナーの暖かさに、池田氏の奥様の優しさに・・そして何よりも行く先々の皆さんからの熱いエールに感謝した。街路灯が殆んど無い事に戸惑ったが、その分星が月がより美しい。高いビルが無いだけ空が広い・・・賢治が光太郎が生きた緑と山菜の岩手県で、色々な事を感じ、素敵な時間と出会えた。
皆様、ありがとうございました。

2007年5月25日 Terumi Niki

●バックナンバーも読みたい方はこちらから……