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生まれ育った地の遊歩道の桜が満開です。

あまりにも奇麗な・・・あまりにも見事な桜です。

その見事な桜が咲きそろった朝・・・私の相棒ムッシュ君は天に召されました。
享年?15歳だったのか、16歳だったのか・・・長い付き合いでした。
13年前の春、突然私の前に現れて。
また・・春、彼は私の元を去っていきました。

『桜』は私にとってずっと嫌いな花でした。
疎ましい花でした。
ある時、私は大切な人との出会いがありました。
死んでいた私を生き返らせてくれた人です。
気づくと・・・桜の季節でした。

大好きな・中国語の老師がいらっしゃいました。
彼女が亡くなった時も、桜の季節でした。

そして・・・今日も。
あまりにも見事な桜トンネルを見上げて・・・涙が止まりませんでした。
私にとって今や『桜』は・・・やはり特別な花になりました。

何処で生まれたか、何と言う名前だったか分からない泥だらけの彼を保護して・・・私と過ごしてきた時間のほうが長くなり、まるで<母一人子一人>見たいな生活でした。
二度とこの子を寂しい思いにさせない!出逢ってしまった私の責任みたいな思いがありました。立派な首輪を付けていても、鑑札がが無い・・・という事は捨てられたのでしょう。東京中の保健所に問い合わせても、飼い主は見つかりませんでした。3ヶ月待ってみて家の子になったのが3月でした。
何時も全てを見通しているかのような・・不思議な子でした。お散歩の時、すれ違った犬に吼えられても決して吼え返す事をしない子でした。
ある時、お腹を見せてお昼寝する姿を見て・・・『やっと、心を通わせることが・・・出来た』とホッとしました。保護して3年目でした。
三鷹・鎌倉・世田谷・・・その前は?何処に居たのでしょう・・こんなに沢山旅をして・・・今日永遠の場所に旅立ちました。
何時までも、体が温かくて・・・切なくなりました。

  以前「不思議な君」と言う詩を作りました。

出会い 
『君は何処から来たの?
 君は何時生まれたの?
 君の本当の名前は?
 君と出会って、もう5年が過ぎたね
 君の事、何も知らない私だけれど・・・
 それでいいよね!
 お互い知らない事があるって・・・ちょっと素敵だよ
 沢山歩いてきたのかな
 沢山悲しい事に出逢ってきたのかな・・・
 君の真っ直ぐな瞳は、不思議な魔法
 私をいつも小さな女の子にしてしまう・・・
 もうずっと一緒だよ!
 沢山お話しようね
 誰も知らない、素敵なお話』

そして 別れ

『君は何処に行ったの?
 こんなに奇麗な桜の花の中・・・
 ふらりと、突然私の目の前に
 現れたように
 ふらりと、突然逝ってしまったんだね

 息を切らせて
 二人で登った高台も
 そして、眺めたあの広い海も

 雪の積もった広い坂道も
 そう・・・大好きだったシラスのお魚も解禁になったのに・・・
 みんな何も変わらずそのままなのに・・・

 君は春の真っ只中
 何処に行ってしまったの?
 
 あんまり桜が奇麗過ぎて・・・
 私 迷子になりそうです』

2008年3月26日 Terumi Niki

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