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先日、久しぶりに<世田谷ぼろ市>に出かけてみました。
毎年、1月と12月の15日、16日の両日・年に4日間だけ世田谷・上町に市が立ちます。400年以上の歴史ある世田谷のイベントです。
有名な沢庵漬けや花の苗を買い求め、人の流れに身を任せながら<あっ・・1月もこんなに過ぎていたのね・・>と気づかされました。

改めまして、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
今年は、「私の年」です。
巡りめぐり、五月には紅い色を頂き、初心に戻る再出発になるのです。考えても見なかった時間はちゃんと公平に巡ってくるものですね(笑)。

世界中が <チェンジ>にならざるを得ない年になって行くような、行かなければならないのでは・・・と深く思います。先のことは分からずとも、世界中にそんな呼びかけをする為の使者として、もっとも相応しい人、それがオバマ氏だったのでしょう・・・彼を通して人間達がもっと物事を深く考えなければならない・・・まるで何かの計らいがあったかのようなドラマチックなニュースに見入ってしまいました。

ドラマチックといえば先日、『禅』という映画を観るチャンスがありました。こちらは決してドラマチックではありません。
また上野国立博物館で開催されている『妙心寺展』にも出かけるチャンスがありました。共に『禅』の世界です。なんだか、不思議な縁を感じます。

物が、お金が、全ての価値を決めている世の中で・・・その中で溺れてしまった人々の有様を見ながらも、尚懲りずにその中で生きていかなければならない私たちの現実・・・何かにすがりたくとも、その何かが見つからない現実・・・
ふと、出会った、イエ、出逢わされたこの<映画>と<妙心寺展>の中で、私は沢山の事を気づかされ、考えさせられました。
禅の教えは<ただ、あるがまま>優しい響きですが深い言葉です。其の先にあるのは<何にも依存せずにジブンの中の仏を見つめる事>。
オバマ氏の演説の中にも幾度と出てきた<私たち>と言う言葉・・・。彼の演説の中に『禅』の心を垣間見ました。
今、あまりにも<自分>と言う存在を都合よく消したり、登場させたりしている人が多いような気がします。
縁あって戴いた命・各人が自分をもっと違う切り口で深く考えていく時間が必要なのでしょう。人間にだけ与えられた智慧なのですから。
目の前の全てを受け入れて、そしてどうするか?それを考える時間と<自分力>。
オバマ氏と禅をリンクさせていた私です。

俄か勉強をした私が感じた『禅』の世界は本当に優しく大らかです。しかし其の大らかさの奥に潜む厳しさに私はドキリとしているのです。
何百年もの時を経て、弾圧を受けながらも脈々と伝えられてきた深い教え・・・日本人の根底にある強さと優しさ・・・繋がっているのかもしれません。
ひとつの節目を迎えようとしている私にとって、出会ってしまった世界・・・心を添わせてみたいと思いました。
 『請う其本(そのもと)を務めよ』 寒中の身体をこの言葉が駆け巡っています。

3月は明治座公演があります。来月からお稽古も始まります。
BSドキュメンタリー番組の収録も控えています。
短大は、試験が迫っています。学生達に何かが伝えられたでしょうか・・・。

目の前の全てをあるがまま・・受け入れて・・今年も一日一日精進してまいりましょう。

どうぞ、インフルエンザにはご注意を!

2009年1月22日 Terumi Niki

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